花輪理事長の独り言
コロナ対策を振り返って感じた事
2020年2月より当地でも始まったコロナ禍は1年半を経過した現在、日本は第5波に見舞われ、感染者が大幅に増え、感染者の入院治療もままならず、自宅療養者が急増しています。
私は、2021年5月10日(第9報)のこのブログに
『コロナ禍は緊急事態を過ぎもはや地球規模の災害です。コロナとの戦争といっても良いでしょう。しかし、日本では臨戦態勢とは程遠い状態』と指摘しました。三度目のより広域の緊急事態宣言、蔓延防止法は発せられましたが、いまだ、政治家や行政の意識は変わっていない様です。この結果、国民の意識も大きく二つに分かれるように思います。「ただ怖がり自粛・自粛」と「無知・無関心・他人事」です。自由主義国家の日本では強制的な施策は出来ないことは喜ばしいことです。しかし、コロナとの戦争なのですから、国民の意識も変わらなければいけません。
最近、やっと、テレビ等の専門家やコメンテーター、政治家の言葉に「災害級」という表現が現れ、ついに今はコロナ禍の現状を「災害」「有事」と言い出しました。「やっとわかったか?」と私は思います。
私はそうなった原因を独断と偏見は承知で推測してみたいと思います。
1,国民、市民、医療従事者等すべての人の危機意識の欠如。
2,新型コロナウイルス感染症に対する、正確な認識の欠如
3,マスコミの市民の動揺をあおる報道・世界の正確な情報の欠如・情報量の偏り
4,無知と利己主義、他力本願
5,国家、地方行政システムの不備・対応の遅さ・縦割り・前例主義・リーダーの欠如
6,行政、医師会、保健所、現場医療機関等のコミュニケーションと協議の欠如
7,非常時(有事)ということを忘れた、度を過ぎた個人情報保護と自由という言葉の履き違え、おかしな平等意識
言い出せば切りがないので、より具体的な私が痛切に感じていることを列記します
① 私は、唯一ワクチン接種がコロナに対するきわめて有効な手段、つまり感染と重症化を防ぐ唯一の方法と考えています。しかし、マスコミは、副反応等のマイナス面を話題にし、接種を控える風潮を助長しているように思えてなりません。
② 若者にワクチン接種を希望しない人が多いことから、ワクチンの安全性のメリットを示し、逆に、感染後に後遺症が残るという脅かし、さらに、接種したら何かしらの、「ご褒美」を挙げるという。メリットと脅かしはまだ、良しとして、「ご褒美」は開いた口がふさがらない。これでは、日本人としての資質、品位が疑われる醜態である。「他人の為、家族の為、仲間の為にワクチンを打つのではないのか」情けない。
③ 新型コロナ感染症の疾病としての怖さ
正直、まだ私にもわかりません。しかし、私どもが常日遭遇している疾患、がんや心筋梗塞、脳卒中等と比べると、命に直結するという意味ではそれ以上に恐ろしい病気とは思えません。
新型コロナウイルス感染症は早期に対処すればまず死ぬことは無いと思っています。
今のところ、決め手はワクチンしかないと考えています
当院で行なった新型コロナウイルスワクチンの接種は、2021年7月28日現在、初回および2回目接種の合計が、11514回と1万件を超えました。
2021年6月6日に開始した、日曜日のドライブスルーによる3回の500人、4回の1000人接種、7月25日の500人接種が事故なく終了し、やや安堵しています。
今後も8月1日と8日の日曜日の500人(2回目)、および平日の接種を9月末まで予定しています。
ドライブスルーの1000人接種では梅雨、テントが飛ばされそうな強風と豪雨、猛暑と、毎回辛い状況がありました。予想外であったのは超高齢者の被接種者が自身で運転してくる方々が多く、常に事故の不安があり、私の気持ちは休まる暇はありませんでした。スタッフの内、二人が熱中症になりましたが大事に至らず。幸い車の事故もなく終わりました。昼のお弁当が唯一の楽しみでした。スタッフにこんなつらい仕事を強いて良かったか?『疲れた‼️、二度とやりたくない‼️』が今の心境です。皆も同じ思いでしょう。
一方、今日本の状況は私の予想通り、悪化の一途を辿っています。私には、この原因がオリンピック・パラリンピック開催とか、緊急事態宣言の発出の時期とか、規制・自粛の要請の程度とか、目に見える要因のみとは思えません。悪化とは単に感染者の急増ではありません。人々の心が沈んでいく、あるいは若者の無責任があるとしたら、それこそが悪化の重大な原因の一つです。今、経済か感染抑制か?などと言っている暇はありません。社会が崩壊してはなりません。『私には、新型コロナウイルス感染症が、社会を崩壊させる程の重篤な病気とは思えません』何かがおかしい。政府も専門家のコメントもマスコミも、もっと状況を正確に伝えるべきです。不安をばかりを煽ってはいけません。
死者は何歳なのですか?基礎疾患はあるのですか?癌やその他の疾患との死亡率の比較は? 自分で自分の首を絞めている風潮が、マイナス思考が、たまらなく嫌です。
ワクチン接種はあくまで希望者は、その通りです。初めて開発されたものですから当たり前でしょう。しかし、新型コロナが発症して、1年7ヶ月が経過し、第5波の真っ只中、何度目かの緊急事態宣言が発出されている現在、個々の被接種者の意識に対する社会的コメントは、何かおかしい。今、感染者の主体は若者です。彼らがワクチンを打たなければ決してコロナは収束に向かいません。そのため、彼らに脅かしと、彼ら自身のメリットを理解させて、ワクチンを接種させようとしています。これは根本的に間違いです。ズバリ言います『自分の事のみを考えないで、他人のこと、家族のこと、社会のことを考えて下さい、もっと現状を直視し、当たり前の危機感を持って下さい』
今年の2月に初めてワクチンが接種された頃とは違います。一部の基礎疾患のある人を除けば、『ワクチンの副反応が怖いので接種はしない』は、私には無知、無責任としか思えません。
以下に当院での11514回のワクチン接種(全例ファイザー)の副反応等のデータと一般の関連データを紹介します。
対象 11514回の被接種者の内訳 約9000回(78%)は65歳以上の高齢者であり、内約70%は80歳以上の超高齢者でありました。
1、 接種後の観察時間中に明らかに副反応と診断件数した症例は5件です。(第13報で報告済み、以後無し) 0.05%以下
2、 内1例をアナフィラキシーと診断(第13報に報告済み) 0.01%以下
3、 予診票および問診の結果で、接種を中止した症例は2件です。(第13報で報告済み、以後無し) 0.02%以下
4、 接種前に被接種者から直接当院へ電話等でアレルギーおよびアナフィラキシーの既往の申告があった症例は23例(予診票のアレルギーのチェックは除く)です。内訳は蜂刺されによるものが12例、薬剤9例、食材1例(エビ)、不明1例です。蜂刺され症例の内1例はアナフィラキシーショックで当院に緊急搬送の既往がありました。この症例を含め、2例がエピペンを携帯しているとのことです。申告のあった全例に接種を行いましたが、初回・2回目接種後、観察時間内に副反応は発症しませんでした
5、 接種(モデルナ)の翌日以降の副反応発症のデータは、7月26日に厚生労働省から1万人当たりの発症件数が発表されました。接種部の筋肉痛、発熱、頭痛、倦怠感が主なものです。2回目に多く認められたとのことです。
当院の職員及び関係者、約150人(300回)に行った接種(ファイザー)の翌日以降に発症した副反応は、上記の結果とほぼ同じでした
6、 新型コロナワクチン接種によるアナフィラキシーショック死亡例は私の知る限りではありません
7、 日本医療安全調査機構の「注射剤によるアナフィラキシーに係る死亡例の分析」の提言の一部を紹介します。
① アナフィラキシーショックはあらゆる薬剤で発症の可能性がある。複数回、安全に使用できた薬剤でも発症し得ることを認識する
② 造影剤、抗菌剤、筋弛緩剤等で発症の危険性が高い薬剤を静脈内注射(ワクチンは筋肉注射)で使用する際は、少なくとも、5分間は注意深く観察する
③ 薬剤投与後に皮膚症状に限らず患者の様態が変化した場合は、確定診断を待たずにアナフィラキシーを疑い、アドレナリン0.3mg(成人)をためらわずに、大腿前外側部に筋肉注射する
④ 第1選択として、静脈確保やエピネフィリン1mgの静注は推奨されません。
繰り返しになりますが、現状ではワクチン接種を早く、大勢に接種する以外ありません。そして、ワクチンが足りないとすれば、その現状、地域に即した接種を臨機応変に行う必要あります。今は高齢者より若者、感染の機会が多いであろうと思われる職種、団体を柔軟に考え、あらゆる機会を捉えて接種するべきです。
7月28日、東京都の感染者が過去最多、3000人を超え、全国の感染者は9576人と1万人に迫る勢いです。
正確な知識と備えさえあれば、ワクチンは怖くありません。コロナも恐れ過ぎることはありません。オリンピックの日本の躍進は希望への光です。真の緊急事態の意味を全員が考える時です。有事に於ける心構えと正確な情報を根拠にした、個々の冷静な判断こそが求められます。
先日、一医療従事者の方から匿名でお手紙を頂きました。
院内メールで職員に知らせました。ただ嬉しくて涙が出ました。金メタルを取ったアスリートの涙、少しだけ似ているかも知れません?
感謝の気持ちを込めて、ご紹介させて頂きます.
超高齢者に対する1000人接種
2021年6月27日(日)初めての1000人接種を行いました。正確には、3週間前に1回目を接種した、すべて85才以上504人に加え(2回目接種)、概ね80才以上の初回接種の504人の計1008人です。1000人超えという事で、多少の不安はありましたが、全く問題なくスムーズに終了しました。
6月6日の500人接種開始以来、反省と修正を重ねたことと、何より「天の時・地の利・人の和」に恵まれたことでしょう。この梅雨時、雨も降らず、暑くもありませんでしたが、孟子の教え通り、「人の和にしかず」・多くの人たちの協力のおかげでありました。
当院の職員を含む70名を超えるスタッフがこの日の接種に参加しました。約半数はボランティアの方々です。今回から、医師、看護師に加え、歯科医師会の先生方と当院の歯科医師が「打ち手」に加わりました。秩父薬剤師会、調剤薬局の先生に注射器へのワクチン分注を担って頂きました。この作業はかなり繊細で注意と根気が必要な作業です。ワクチンの知識が豊富な薬剤師が適任です。当院ではベテラン看護師もこの作業に加わります。
実際のワクチン接種は5つのブースで行いました。①病院玄関・救急入口・エントランススペースに配置した、ドライブスルーブース3箇所、②接種される方が自身で運転して来たケースに対応する完結型駐車場ブース、③タクシー、自転車、徒歩等で来院した方に対応する院内(外来)ブースの5箇所です。
問診は当院の医師、研修医に加え、医師会の先生方にもお願いしました。
各ブースには最低3人、できれば4人が必要です。①問診医 ②打ち手 ③補助(打ち手補助・本人確認・接種券へのシール貼り・接種後の注意・観察時間の指示・説明・次回接種の説明等々)
さらに、当院のドレイブスルー方式では屋外の作業があります。交通整理、敷地内待ち駐車場での車列の整理、各接種ブースへの誘導、接種後の観察専用駐車場への誘導をしなければなりません。もちろん接種後の観察と副反応への対応の準備もしています。加えて、車列での待ち時間を利用し、主に事務職員による予診票の確認作業があります。
実際には、完璧に記入された予診票を持ってくる人は少数です。体温、名前、接種希望の記載がないのは普通で、ほとんどの人は封筒のまま差し出します。従って、車列待ち時間での書類チェックはスムースな接種作業を行うためには必須です。これには当院の歯科衛生士等の歯科職員も参加しました。
車の誘導は、初回接種か2回目か、運転手自身の接種か否か、混雑具合による各ブースへの振り分け等、臨機応変の指示が必要となります。この屋外作業は最も体力を使い、きつい重労働であります。この作業に多くのボランティアの方々にご参加頂きました。もちろん、当院の若い事務員や私よりはかなり、あるいは少し若いスタッフ達も良く頑張りました。本当に頭の下がる思いであります。
打ち手のみならず、平沼会長はじめ秩父歯科医師会の先生方には、接種後の観察駐車場での見守りと案内を担って頂きました。熊木町会の方々、栗原所長はじめ秩父臨床医学研究所のスタッフ、職員家族、元職員、秩父メディカルフットネスのスタッフ、友人達、正に「人の和」がこのプロジェクトを可能にしました。
皆の一番の楽しみは昼食のお弁当です。長谷川歯科部長が担当となり、リクエストにもこたえ、市内の複数のレストラン、食事処に毎回オーダーしています。何種類かのお弁当選びはほっとするひと時で、疲れを忘れさせます。また、冷えた大量のスポーツ飲料等も市内の商店から直送してもらっています。終了時にはクーラーボックスは概ね空となります。
私が最も危惧したこと、それは超高齢者が自身で運転した来た場合です。今回の1008人の内半分は2回目接種の85歳以上、半分は初回接種の若干の70代後半を含む80代です。運転手も必ずしも若者ではありません。交通整理・誘導も一筋縄ではいきません。また、接種時に車のエンジンを停止するよう指示していますが、これも100%は守られません。アイドリングストップはブレーキを緩めると走り出します。電気自動車は全くエンジン音が聞こえません。私が最も心配であったのはこれらに関わる事故でありました。
大きな赤い旗を作成したり、車の前に決して出ない事、運転者を信じない事など、十分に注意を払った結果、幸い事故は今のところ起きていません。安堵しました。
一方で、秩父地域の高齢化と高齢者の生活の実態の一端を垣間見た思いです。
このように、ドライブスルー方式は多くの人材とエネルギーを使う負担の多い接種方式でありますが、振り返って、この方式でなければ接種できなかった、あるいは接種する機会がなかった高齢者が多いことを知りました。高齢者に対するドライブスルー方式のワクチン接種は大変有効であると確信できました。
副反応については、80代後半と90歳を超える4人の方が、嘔気、頭痛、めまい等を訴え、救急外来で経過観察・点滴等を行いましたが、ワクチン接種が原因かは不明です。いずれも1時間程度で回復され、帰宅されました。
当院は、今年(2021年)3月12日に最初に医療従事者への先行接種を開始して以来、現在までこれを続け、5月28日よりは並行して高齢者に対する接種を行っています。さらに、6月6日(日)より超高齢者に対し、毎日曜日にドライブスルー方式により500人・1000人の接種を続けています。また特別養護老人ホームの入所者と職員200名に対し出張接種も行いました。その接種総数は延べ6700回になります。
これらのすべての接種における、接種後から観察時間内に確認された明らかに副反応と診断した症例は5件です。いずれも若い方で、すべてに喉の違和感・胸部不快感を訴えました。その内一人は、四肢体幹に蕁麻疹様の発赤が見られ、安静・点滴・抗ヒスタミン剤投与を行いましたが、酸素化、意識、血圧に問題なく、エピネヒィリン投与には至りませんでした。一応「アナフラキシー」と診断しました。他の4人は安静ですぐに軽快、念のため二人に喉頭にボスミン加、生食スプレーを行いました。
予診票・問診について記載します。
現在まで二人の方の接種を見送りました。一人は「前日に飲酒し、その後全身に発赤出現、接種時にも発赤が続いていた」もう一人は「インフルエンザワクチン接種後に倦怠感あり」
との訴えで中止となりました。
その他、接種見送りを検討した事例は、予診の段階で蜂刺されによる「アナフラキシー」を、今回一人の方が「アナフラキシーショック(意識消失)・以後常にエピペン持参」の既往を申した3例があります。この3人は、本人の強い接種希望があり、万全の体制を整え、接種を行いました。いずれの方も問題なく終わりました。その他、37度5分位の発熱は何人かいましたが、本人の症状や体調を確認の上、30分の経過観察として接種しました。従って予診票・問診による接種見送りは今のところ2人のみです。
私の印象として、副反応の発生する確率はかなり低く、重篤な副反応はさらに少ない、十分な観察と副反応に対する準備をしていれば、多くは接種可能であると感じています。
当院では全ての接種ブースに医師・看護師を置き、緊急薬品と緊急連絡体制を整えています。
今回、テレビ朝日と医療情報サイト(m3.com)の取材を受けました。
ニュース番組やテレビ朝日ニュースサイトで配信されました。
コロナ収束に向けて、私たちの取り組みが、より迅速で大勢のワクチン接種への火種・刺激となることを心から願っています。
テレビ朝日でのニュース動画は下のリンクから見ることが出来ます。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000220647.html
毎日新聞・秩父FMの取材
6月13日(日曜日)、毎日新聞記者さんの取材がありました。記事はウエブサイトに先行配信され、新聞記事は6月18日の朝刊に載りました。
以下、紹介します。
同日午前中に、秩父FMの取材とライブ放送もありました。
これらの情報発信が、さらなるワクチン接種の拡大、迅速化に繋がることを願っています。
2021年6月18日(金)毎日新聞朝刊から転載
6月13日(日曜日) 504人の高齢者に対して2弾目の接種を行いました。
今回は前回の経験を活かし、多少変更を行い、さらにスムーズに接種を完了しました。
接種を受ける方たちの年齢構成はほとんどが85才以上で、100才越えの超高齢者も混じり前回と概ね変わりませんでした。
しかし、院内での接種は前回の68人(接種者自身の運転34人・その他タクシー、路線バス、徒歩・自転車等)に対し、今回は94人(接種者自身の運転53人・その他)と増加しました。接種者自身で運転して来る割合は年齢が若くなるほど多くなる傾向が見られました。
幸い、今回も全く副反応は認められませんでした。
変更・改善
1、接種場所を一か所変更
2、雨天用のパラソルを整備
3、接種される方が運転して来た場合に備え、問診表等の書類整理のため、駐車場内にテントスペースの増設
4、院内接種場の整備・スタッフ増員
5、院内接種者に対し、駐車場と院内接種場の歩行補助(車椅子・傘さし補助等)
考察
1,午後に一時期、雨が降ったが、パラソルが有効であった
2,ワクチン接種に対するドライブスルー方式が十分理解されていない
3,今後、年齢層が下がるに従い、接種される方自身が運転してくる割合が高くなるであろう
4,前回の接種と合わせ・計1008名の接種を通じて、ほとんどの方は、ドライブスルー方式でしか、接種の機会・方法がないであろうと考えられた。従って、超高齢者に対して、ドライブスルー方式は大変有効であると確信できた。
5,一方、年齢層の低下従い、この方式を見直す時期が来る事を念頭に置く必要がある。
1000人接種プロジェクト始まる
2021年6月6日、85歳以上504名にワクチン接種を開始しました。
高齢者のADL、梅雨時であること、当院の駐車場を含む周辺環境を考え、ドライブスルー方式で行いました。接種ブースは3箇所、急遽、病院外来で1箇所の計4箇所で行いました。
接種は午前9時に開始し、午後4時に終わり、極めて順調に実施できました。今後3週間後には、初回接種と今回接種した方達が加わり、1000回の接種となりますが、十分に可能と思われます。
この方式は、私の知る限り初めての方式であり、今後の8月8日まで続く、9回の日曜日の接種に今回経験を生かすため、さらに他施設で行う接種の参考にして頂きたいと考え、問題点と対策をいくつか書き置きます。
1、40名弱の方が、自分で運転して来られました。数名がタクシー、路線バスで来られました
2、自分で運転して来られた方達は、車から降り、駐車場・バス停から歩いて頂き、急遽院内で接種を行いました
3、この方達の内、何人かは、歩行がおぼつかない人も見られました
4、お一人は接種後、一旦自宅に帰った後、接種していないと思い込み、再来院しました。
接種しない、あるいは2回接種してしまう可能性もあり得ると感じました
5、副反応は全くありませんでした
6、接種後の観察は主に歯科医師会の先生方にお願いし、15分あるいは30分経過した方達に最終確認を行い、副反応をチェックしていただきましたが、ほとんども方達が「車の中で接種して頂き動かずに済み助かりました」と感謝されたとのことです
7、問診票の記載は多くは不十分で、駐車場にいる間に、スタッフが各車を周り、問診票のチェックや書類の整理を行いましたが、これは大変有効でした
8、自分で運転してきた方達は、この作業が出来ず、接種するまでに時間が掛かりました
9、ほとんどの方は時間枠を守り来院されましたが、日にちを間違えた方が若干名いました
10、 多くの車が県外ナンバーでした。このことは、秩父を出ている、子供さんや孫がわざわざワクチン接種のために帰って来た事が推察されます。
11、 一方で、85歳を過ぎた方の運転は、複雑な物を感じ得ません
問題点
1、 交通整理等に多くの人員が必要
2、 雨天、猛暑の対策
3、 接種される方への、事前の接種システム等の情報の伝達が必要
4、 特に、接種される方への、ドライブスルー方式の周知が必要。当院ホームページにも詳細を表示
5、 長期戦に備え、さらに多くの、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師等の専門職の協力依頼・確保が必要
6、 アルバイト、パート職員の雇用が必要
7、 路線バス(西武バス・小鹿野町営バス)の病院敷地への乗り入れについては、ご理解いただき、次回の13日からは、乗り入れなしとなった。(初回の6日は、西武バスより職員を派遣して頂き、交通整理をお願いした。感謝申し上げる)
8、 1000人接種体制ではドライブスルーと院内接種と併用が必要と思われる
9、 今後接種者の年齢層が若くなるに従い、自身で運転してくる接種者が増えることが予想される。
10、 駐車場内で車を動かさず、問診、接種、観察を全て完結する方式を模索する必要がある
コロナ災害・戦争、ワクチン1000人接種プロジェクト
コロナ禍は、もはや地球規模災害です。あるいは、人類とコロナとの戦争といっても過言ではありません。しかしなから、日本では臨戦態勢とは程遠い感があります。
三度目の緊急事態宣言、蔓延防止法は発せられましたが、コロナ収束には、ほとんど役に立たないことがわかりました。
当院では、3月から医療従事者への先行接種を始めましたが、ワクチン不足で、2回の接種が終了するのは、7月3日の予定です。5月に入り、秩父にも、多量?の高齢者接種用のワクチンが揃いそうです。やっとチャンスが来ました。今こそ、ワクチンという武器でコロナと戦う時と思います。
当院では引き続き医療従事者への接種と並行して、高齢者への接種を行なっていきます。加えて、ワクチンが整い次第、6月の日曜日から、1日500人、3週後の日曜日よりは、1日1000人の接種を始める予定で準備中です。必ずやりとげるつもりです。これは私と秩父病院の意志であり、医療者のすべてが持つべき意識と思っています。
当院のチャレンジが全国の医療機関に広がることを願っています。
ところで、この戦略を実行するにあたり、あまりにも多くの障害があることを知りました。法律、規則、既成概念、縦割り制度、命令系統・責任体制・ワクチン接種システムの不備、リーダーシップの欠如、等々です。そして何より問題なのは、『なんでも遅いこと』です。これは致命傷になります。戦時には全くフィットしません。国民を含め、医療者、特に行政、医師会の意識改革、柔軟な思考が絶対に必要です。ワクチン接種が遅いほど状況は加速度的に悪化するでしょう。
「接種者がいない。場所がない」といいます。果たしてそうでしょうか?
「それは出来ない」そんなことはありません。「やるか、やらないか」です。戦争ですから「やるしかない」のです。
当院はすでに歯科医師に対しワクチン接種の研修を行っています。秩父郡市歯科医師会からは十数名の有志の先生方がワクチン接種への参加を表明して下さっています。
今は、国をあげて、最大限のエネルギーをワクチン接種に傾注する時です。
今こそ我々日本人の資質が試されます。
1月7日に発令された緊急事態宣言は、東京、埼玉・神奈川・千葉県では、当初解除予定であった3月7日を過ぎても、さらに2週間延長され、いまだに解除されていません。宣言発令後、感染者数は減少傾向ではありましたが、変異ウイルスの感染が危惧される中、下げ止まりが続き、3月14日現在ではむしろ若干の増加傾向であります。
一方で、ワクチンの調達はなかなか進まず、報道を見る度に、期待と焦りと不安、やや諦めすら感じていました。
そんな中、三度目の正直と言いましょうか、やっと『3月11日』当院にワクチンが到着しました。
ただ、その量は、僅か1箱、(195バイアル・975回分)のみであります。
従って、当初予定していた医療従事者のすべてへの接種は不可能であり、大幅に削減せざるを得ませんでした。
しかし、とにもかくにも、秩父でも『3月12日』待望のワクチン接種が始まったことは大きな前進です。
この約1か月で様々な変更や問題がありました。ワクチンの保管等の緩和(超低温冷凍庫でなくとも5日間以内であれば保管可能)で当院より他の病院へワクチンの小分けが可能となったこと。一般の接種用注射器では1バイアルで5人分しか接種できないが、専用のものなら6人可能である、等々です。
テレビ等の報道では、ワクチンの日本への供給は、WHOの発展途上国優先発言、EUの許可が下りない等、思わしくない内容ばかりでした。実際、ワクチンの秩父への配給の時期も二転三転し、先の見通し、計画が全く立たない状態が続きました。
3月12日に当院で開始された、秩父地域で最初のワクチン接種は、小分けが可能となったこともあり、当初予定していたより、各段に接種者が少なく、3日間の接種は余裕をもって終わりました。副反応については、インフルエンザワクチン接種よりは接種時の痛みは殆どないものの、翌日の痛みは強い、頭痛、全身倦怠感、眠気は多い様です。数名は頭痛と胸部の違和感を訴え、念のため病室での経過観察を行い、1名は発疹と喉の違和感があり、アナフラキシーとして点滴ラインを確保し、ステロイドと抗ヒスタミン剤の投与、モニターリングを行いました。幸い、アドレナリンを使用するほどの重症ではなく、ほどなく改善しました。当院では、当然、アナフラキシーショックに対し、万全の体制を整えましたので、想定内でありましたが、今後の医療施設やそれ以外で行う集団接種、個別接種でも万全の準備体制は必要と考えます。
当初、医療従事者3000人、2回で計6000回の接種に備えて様々な準備をしました。駐車場の土地の確保と整備から始まり、場所とスタッフ確保の為に人間ドックを中止、会場の養生、密にならない接種者の流れの工夫、等々を真剣に行いました。
今回、最初の接種をスムースに終え、一安心、少し気の抜けた感じですが、まだ初回接種者に対する2度目のワクチンの到着予定は確定していません。
先日、河野太郎大臣はワクチン供給に明るい見通しを語りました、これが確実に実行されることを祈るばかりです。
明日(3月16日)より地域4病院に対しての小分け作業が始まります。今回の副反応等の経験は詳細にお伝えするつもりです。
その後の二回目の接種、初回に接種できなかった医療従事者への接種、老人施設や高齢者への接種と、まだまだこれからですが、慎重かつ確実に当院の役割を果たして行くつもりです。
今回、秩父臨床医学研究所よりスタッフの応援を頂きましたことに感謝申し上げます。
昨年10月に第六報をアップした時と状況は一変しました。1月28日現在、秩父郡市での感染者の累計は150名を超えました。しかも毎日増え続けています。
現在日本は、第3波の渦中です。令和2年末より、令和3年の正月にかけ感染者が急増、1月7日には、東京や周辺県等に二度目の緊急事態宣言が発令され、現在11都道府県に広がっています。今や都会から地方への感染拡散の様相で、秩父地域も今年になって、特に1月中旬より激増しています。全国では私が最も心配していた、病院や老人施設で多数のクラスターが発生しています。残念ながら、当地でも老人施設で多数の感染者がでました。
当院では院内感染は起きていません。絶対に院内での感染者を出さない覚悟と、徹底した感染防護体制を取り、通常の診療を守りながら、コロナ疑い患者さんの検査、感染者の入院治療を行っています。従って、日々緊張の毎日です。
最近では当院の感染病床は常に満床で、退院するとすぐに、県より感染者の入院要請が入って来ます。全国的に感染病床数は不足し、現在では、軽症者はホテルか自宅療養を余儀なくされる状態です。しかし、自宅療養中に悪化する患者さんも多数おられるようです。当院は埼玉県からの要請に応え、中等症以下の患者さんをお引き受けしていますが、最近では、軽症者は少なく、多くは肺炎を併発、又は酸素吸入が必要な患者さんです。入院中に重症化した時は大学病院等の専門病院へ転院が必要となりますが、重症者の治療ができる医療機関は多くはなく、病床も逼迫しているというのが実情です。当地域を振り返ってみると、当院を含む3病院で、中等症以下の入院病床が21床あるだけですが、どの病院もすでに満床状態です。これ以上、老人施設や、よしんば病院等で集団感染が起こったことを考えると「なす術」なし、恐ろしいことです。
現状、新型コロナの特効薬がない今、希望はワクチンのみでしょう。
当院は埼玉県からワクチン接種協力医療機関に決まりました
国は、ワクチン接種について、順番を決め、まず最初に医療従事者から接種を始め、順次高齢者から、一般の国民に接種する方針です。当院は秩父地域の医療従事者推定3000人に2回、計6000回の接種を行う予定で準備中です。
現在、人(接種スタッフ)、場所、方法を熟慮中ですが、必ずやり遂げる覚悟でおります。期間は2月末から開始とのことと聞いています。6週間で完了の予定で準備しています。(尚、この間、場所とスッタッフは人間ドックのスペースと人材が当たらざるを得ず、当院人間ドックは休止となります。3月に検診予定であった方々には、ご無理をお願いいたしましたこと、お詫び申し上げます。順調に接種が完了すれば、4月初旬には再開しますので、ご理解の程お願い申し上げます)
一般的にワクチンは、個々の人に十分な効果があったとしても、公衆衛生的・全国的な感染予防効果は、いかに多くの人が接種により免疫を獲得できるかに掛かっています。
世論調査によると、接種したくない人が約40パーセント、接種したい人が35パーセント、その他わからない、とのことです。
残念ながら、今のところ、この新しく開発されたワクチンはまだまだ不明瞭な部分が多くあります。
例えば、①発症を抑える ②重症化を防ぐ などは言われていますが、③自身が感染しないか(免疫を獲得できるか)④人に感染させないか(感染力)、などは分かっていないようです。しかし、それは当然と言えます。なぜなら、あまりにも急速に開発。製造され、従来のワクチンと比べ十分な臨床試験を経ないまま、さらに、まだ実際にほとんど行われていないのですから。
ただ報道によれば、イスラエルは国民の30%に接種でき、実際の感染者数は減少傾向とのことです。もう一つ報じられているのは、副反応は多くは注射局所の腫れ、発赤、痛み、頭痛、倦怠感などで、アナフラキシーショックは10万〜9万人に一人とのことです。死亡者は報告されていません。
もちろん当院では、酸素吸入、ステロイド、アビガン、レムデシビル等の入院加療を行なっています。しかし、
最も確実なことは、今のところ、私たちには新型コロナに立ち向かう強力な武器がありません。特効薬が無いということです。私は、これに期待をかけるしか無いと考えます。
ただ怖い怖いと恐れおののき、他の国の結果を何もせず見ていて良いのでしょうか?もしそうなら、自分の事しか考えない情けない国民とみられても仕方がありません。本当に悲しいことです。 無知・他人事として無関心でいられる時期は過ぎました。
欧米諸国等の実情をニュースで知るにつけ、最近の日本の状況を見ても、さらに実際に感染患者さんの診療を肌で感じている私には、何もしないと言う選択肢はありません。
もう、人ごとではありません。あなたが感染し、重症化しても、早晩、診療・入院すらできなくなるでしょう。
真っ先に医療従事者に接種する機会を与えられたことは、秩父病院として大変名誉なことであり、私個人としては、医療者としての本望でもあります。また、医療従事者が最初の接種者としたことは重要な意味があると考えます。①医療従事者は感染のリスクが高い ②なので、医療の人材を守り医療を崩壊させない ③医療者こそ現状が理解でき、適切な選択が可能 ④なので、医療者なら高率に接種を受け、ワクチン接種自体に弾みがつく。
仮に、医療従事者が30パーセントしかやらなかったら、一般の人はほとんど接種しないことになるでしょう。その結果、接種率とワクチンの効果は格段に落ちるでしょう。医療者の責任は極めて重大であります。
当院はワクチン接種に際し、完璧な体制で臨みます。薬物・造影剤・食物・蜂刺され等によるアナフラキシーショックに対する対処は、私を含め、スタッフの得意分野であります。救急病院として、何ら躊躇や恐れることではありません。
私自身は多少の基礎疾患はありますが、迷わず一番最初にワクチン接種を行います。
当院は130人の職員の99パーセントが接種予定です。
コロナに打ち勝つには、感染予防も含め、私たち自身が戦う以外ありません。
昨年の初期に患者さんから、大量のマスクをいただきました。先日は、秩父郡市歯科医師会の平沼清史会長より、看護師に激励のお花をいただきました。本当にありがたく、心にしみました。ありがとうございました。
尚、当院はスタッフが充足次第、感染病床を増床すべく、特別病室の改装を行っています。
※ 写真は当院に入院中に重症化した患者を専門病院に転送するときの写真です。
2020年5月9日に第一報を院長ブログにアップしてより今回は六回目となります。その頃の当院の庭はポピーが満開でありましたが、その後ニッコウキスゲに代わり、今はコスモスが咲き誇り、もうカエデが色好き始めています。振り返れば、中庭に福寿荘が咲いていた2月よりの長いコロナとの戦いでありました。しかし、まだまだ終わっていません。
第五報(2020年8月1日)をアップした当時より現在まで、コロナの関する様相は刻々と変化して来ました。
秩父地域でも夏に多くの感染者が出ましたが、その後も散発的に発生し、2020年10月21日現在は38名を数えます。東京や全国の発生状況もくすぶり続け、今や、日本の感染者は94000人を超え、死者も1600人を超えています。(10月20日・NHK)世界の感染者は4000万人を、死者112万人を超えました(10月21日・ジョンス・ホプキンス大学のまとめ)で、一向に収まる気配はありません。欧州やアメリカ等では再燃傾向で、特にイタリアとフランスは1日の感染者数が過去最高を記録したとのこと、再びロックダウンも必要な情勢です。
昨今の新型コロナウイルス感染に対する社会状況は「感染防御か経済か?」が大きな問題になっています。県境をまたぐ移動の自粛が解除され、イベントの観客数の緩和、Go to Travel・Eatなどが実施されるようになりました。国外との人の行き来も少しずつではありますが始まりました。
一方で、感染者は都会のみならず、全国に広がり、夜の街に止まらず、家庭、職場、学校等にまで広がり、さらに感染経路が分からない感染者も増えています。
ホテルや旅館、居酒屋やレストラン、観光施設等では経営困難に陥る施設が多発しています。誰しも食べていかなければなりません。規制、自粛の解除は致し方ない方向ではあります。しかし、この結果、感染が増大すれば、再びの自粛、規制強化が必要となり、悪循環に陥ります。世界規模で閉塞感が漂っているように感じます。
感染をある程度抑えながら、経済も復活させる。考えても考えても答えの出ない難題であります。
一方、今までの経験・知見から、新型コロナ感染症の特徴が分かってきました。
1、感染力が強い 2、感染リスクの避け方 3、感染しやすい環境(密閉、密接、密集)、 4、持病を持った高齢者、肥満体質の患者は重症化し易い 5、若者は無症状者や発症しないものも多い 6、飛沫感染が多い・換気がより重要、等々です。
また、日本人が欧米諸国等に比べ感染率や特に死亡率が低いことについても様々な推測がなされています。
私なりの考えを以下に書き綴ります。
まず、感染対策として、我々が社会人として出来ることは、第一に、『三密を避ける、加えてマスク着用、手洗を徹底すること』つまり『コロナ禍のマナーを守ること』であります。新型コロナウイルス感染の特徴をよく知り、『感染しない、感染させない』ことが唯一我々にできる行動であると考えます。
第二に、「そのうえで、必要以上にコロナを恐れず、引き籠らず、積極的に従来の生活と行動を取り戻すよう心掛けること」と思います。この二つが感染抑制と経済再生のための唯一の処方箋と考えます。
では我々医療機関にできることは何でしょう。
まず、病院の院長として、最も恐れるのはやはり院内感染であります。
発熱がないから安心というわけではありません。感染者はどこにいるか分からないのです。無症状者、軽症者といえども、他人に感染させることもあるのです。100%感染を防ぐことはできません。仮に、無症状の感染者が、手術や他の疾患、外傷等で入院したとして、お年寄りが多い入院患者に感染すれば、その結果は、考えるだけでも恐ろしいものです。
また、その他の問題として、このコロナ禍で医療機関への受診抑制が起こっていることも問題です。コロナ患者に積極的に対処している医療機関、特に感染者の入院を受け入れている医療機関程この傾向は強く、経営に支障を来たしている所もあるとのことです。さらに、風評被害や医療者への偏見・差別や誹謗すらあるという話を聞きます。これが事実とすれば、本当に悲しいことです。
また、症状があるのに、感染が怖いとの理由で病院に行くのをためらい、早期発見・早期治療を逃してしまうことがあるとしたら、これも大問題です。何も新型コロナだけが病気のすべてではありません。本末転倒と言わざるを得ません。これも一つの医療崩壊と言えます。
話を戻し、当院がやってきたこと、やるべきことをお話しします。
現在、埼玉県の感染状況はフェーズ3に止まっており、現状の当院の新型コロナウイルス感染者に対する受け入れは5床、フェーズ4に備え、7床の体制を整えています。
夏の一時期は保健所からの依頼の濃厚接触者に対する抗原及びPCR検査件数は大幅に増えました。ほかに医師会員よりの依頼であるPCRセンターとしての検査、当院の発熱外来としての検査、加えて、緊急・予定入院患者さんに対する検査は毎日行われており、2020年10月20日現在、抗原検査479人、PCR検査921人計1400件を超えます。
一時期は保健所の要請により、何人かの感染者に対し入院加療もおこないましたが、幸い皆元気に退院出来ました。これらの経験から、院内の感染対策は日に日に充実して来ていると自負していますが、常に不安を感じつつ日常の診療を行っているというのが現実です。
冬に向かって、インフルエンザとのダブル流行が懸念されています。
それでも当院は地域病院の使命として、今までと変わらず、新型コロナウイルス・インフルエンザに対処して行こうと考えています。
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