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花輪理事長の独り言

7月28日(水)富士山に登ってきました。

7月28日(水)富士山に登ってきました。

ここのところのあまりの暑さ、「そうだ高いところに行けば良いのだ」と言う単純な発想と、私が小学校4年生の時に1度しか上っていない富士山に、必ずもう一度は、登るつもりがあったからです。

 

60年以上前のあの時は、病院のイベントで、父がリーダーで従弟や看護婦さん達と一緒に登りました。どんなルートでどんな登りだったかは、全く覚えていませんが、大砂走り?を飛ぶように駆け下りた爽快な記憶が残っています。朝2時に起き、大混雑が予想される、吉田口は避け、車で富士宮口のマイカー規制時の駐車場へ、そこからバスに乗り換え、5合目登山口を7時に登りだしました。

 

すでに標高2380m、長袖にウルトラライトダウンジャケット、思惑通り暑さからの脱出が叶い、出だしは快調でした。森林限界を超えた木々のない火山砂礫のジグザク道は極めて単調で、ただただ止まらず歩く。「そう、止まらなければ必ず着く」の私のモットーで歩きました。ツリそうな足をそっと運んでゆっくりと止まらず歩きました。それでも上るほどに駿河湾が一望、それも、遠く左手の石廊崎から右手の御前崎、手前は沼津から喜望峰のホームポートの清水港まで、駿河湾全体を上から見る初めての景観、「これは来たかいがあった」がこの時点の偽らざる心境でした。

さらに、駿河湾の海から見る富士の右手のスロープの曲線を乱している宝永山(火口)の稜線を見ることができたことも収穫でした。「こうなっているんだ」

昨年10月は、すでに閉山となっていたため、吉田口の1合目から5合目まで登りました。この時は、3合目から武甲山が見えました。

 

「富士山恐るべし。デカイ、高い」が正直な今の心境です。

遠くで眺める優雅な富士山。あれは違います。下山時、転んで前腕をすりむき、肌で感じた富士山はすごいのです。私はゲレンデではこの30年間一度もころんだことはありません。でも今回の砂礫で3回転びました。右足膝は激痛で力が入らず、登りと同じくらいの時間を要しました。「甘く見ましたね」最終バスにどうにか間に合いましたが、止まったらもう歩けなかったかも?

「悔しいけれど歳ですね。でも日帰り富士山登山、避暑できました。まだ、何か出来るかも知れません」

『これが最大の今回の収穫』今、マッサージから帰って来ました。最初の富士登山の写真ありました。

 

それにしても、大谷翔平、井上尚弥なんて凄いのでしょう。暑さ吹っ飛びます。そのくらい凄い人ですね。

 


がん死の撲滅を目指す会

私、昨年(2022 年)の3月に秩父病院長を退任以来、

『地域医療を担う医師の確保』のための県知事への要望、および、

『がん死の撲滅』を目指し、以下、秩父市長への提言やがんに対する啓蒙活動等を行っています。

内容は以前からFBにも投稿していますが、改めまして、投稿させていただきます。

 

秩父市長 北堀 篤 様

『がん検診の改善と受診率の向上に対する提言』

令和5年3月10日  医療法人花仁会 秩父病院理事長 花輪峰夫

 

はじめに

日頃より、秩父地域医療の充実、特に秩父市立病院の救急医療に対する貢献に、一市民として、一医療者として、心より感謝申し上げます。 日本では、1年間で約100万人が、がんに罹患し、約38万人の方が「がん」で亡くなっています(国立がんセンター・最新統計)。 *死亡率38%

 

一方、新型コロナウイルス感染症の約3年間の累計感染者は3287万2969人、死者数は7万185人(2023年2月9日現在)であります *死亡率0.21%

日本人は一生のうち、2人に1人はがんと診断され、男性は4人に1人、女性は6人に1人は、がんで死にます。秩父市においても、40~74歳の死因の約4割が「がん」であります。(秩父市健康データ)

 

日本のがん検診は、昭和58年(1983年)から老人保健法により対策型検診が開始されました。当初胃がん・子宮頸がんのみでしたが、順次追加され、平成10年に、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がんの、いわゆる「5がん検診」の基盤となる「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」が策定されました。

その後、乳がん検診はマンモグラフィの導入、胃がん検診に胃内視鏡検査の導入、または対象年齢の変更等、順次多少の検診内容の改定がありました。しかし、肺がん検診における胸部単純X線撮影の如く、早期発見は無理である検査が、未だ実施されており、医学的に見て、がん検診に大きな進歩は見られません。

胃がんは、その発生原因がほぼ判明し、予防や個人の胃がん発生リスクの判定も可能となったにもかかわらず、被爆を伴うバリウム透視検査や、多少の苦痛やリスクを伴う内視鏡検査が行われております。これは、費用効果の面からも適切ではありません。また受診率の低下にも繋がっています。

近年、食の欧米化等に伴い、大腸がんが急速に増え続けています。日本人の死因の第1位はがんであることは、周知の通りですが、直近のデータでは、男女総数の1位は肺がん、2位は大腸がんです。女性の死因の1位は大腸がんであることは、多くの国民が知らないことと思います。また、「膵臓がん」が増えていることも憂慮すべきことです。

国は「科学的根拠に基づくがん検診実施のための指針」を定め、市町村による実施を推進しており、秩父市においても、これに沿って検診を実施しております。

現状のがん死の実態を直視すると、「科学的根拠に基づくがん検診」に疑問を感じざるを得ません。現状の検診の無力さを感じます。

例えば、ピロリ菌感染が胃がんのリスクファクターであることは、数多くの基礎実験、臨床研究により実証されており、1994年世界保健機構(WHO)は、ヘリコバクター・ピロリを胃がんの確実発がん因子とし、B型・C型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、タバコやアスベストと同じ、最高の危険性を示す「グループ1」に分類されております。これは「科学的根拠」であります。

中学生にピロリ菌検査を行い、陽性者を除菌する方法は、すでに複数の自治体で行われています。これを全国的に行えば、20年~30年後には、日本から胃がんは無くなるでありましょう。 真の科学的根拠に基づき、科学・医学の進歩に即した検診が行われるべきであります。 国もこれは当然承知の上で、多少の指針の改正は行っていますが、大きな改善を行っていません。国は、地域による医療水準の格差や地域的不平等、様々な問題を配慮し、「がん検診」の方法はそれぞれの自治体の裁量によるとしていることは、理解できます。しかし、費用の問題なのか、官僚組織の慣例・医療行政の体質なのかわかりませんが、国の指針はあまりにも緩慢で、かつ問題意識に欠けると言わざるを得ません。言い換えれば、「進歩のないがん検診の指針」を市町村に丸投げしているとも言えます。私は、国の怠慢と責任回避は否めないと考えますが、秩父市として、果たして、現状のままで良いのでしょうか?

すべてを理解した上で、秩父市には、市民のために可能な限り、「科学的根拠に基づく検診」を実行してもらいたいと思います。

 

国民の医療費・市民の医療費を考える時、早期発見・早期治療・がん予防がどれ程の医療費の削減に繋がるでしょうか。働き盛りの人たちが逝ってしまって、どれ程の生産性、エネルギーが失われるのでしょうか。人の未来の喪失と社会全体の損失は想像もつかぬほど大きなものです。『国策・市策としてのがん対策の充実』は喫緊の課題と考えます。

 

私の50年間の医師人生で、なんと多くの手遅れのがん患者さんを診たことか、悔しくてなりません。

『現状の「がん検診」は医学・医療の進歩を活かしておらず、がんの発生現状・推移等を全く考慮していないと言わざるを得ません』

 

一方、がん検診の受診率は低水準のまま、一向に向上しません。日本のがん検診の受診率は国際的に極端に低く、目標が50%にもかかわらず、アメリカ・イギリスの約80%に比して、40%と低迷しています。そして、秩父市の受診率は全国の最低レベルです。

 

『がんは早期発見、早期治療すればまず死なない病気である。原因が判明したがんもあり、予防も可能となったがんもある』 このことを全市民に知ってもらう必要があります。

国も、地方自治体も、私を含む医療関係者も、市民に最大限の啓蒙活動をしてきたでしょうか?

 

今回、費用対効果と実現性も十分に考慮した上で、喫緊の課題である「大腸がん検診」と「胃がん検診」について、現状の検査内容の改善、受診率の向上のための試案を提言します。

併せて、がんの経時的推移・傾向から、長期的視野に立った将来的提案を致します。

秩父市の施策が発端となり、少しずつでも日本中に広がり、がんや生活習慣病についての知識、自身の健康についての意識が変わっていくことを願っております。

 

がん検診の改善と受診率の向上に対する提言

 

1,がん検診の改善等

1) 胃がん検診の検査方法をABC検診(リスク検診)へ変更

2) 特定健康診査・健康診査に大腸がん検診(便潜血検査)を 加える

3) 大腸がんの急増を考え、便潜血検査の検査キットの配布は、 現状の保健センターのみならず、管内医療機関、調剤薬局、 公民館等、適切と思われる多くの施設での配布を可能と する

4) 大腸がん(便潜血検査)のための市の予算の増額

 

2,受診率の向上および啓蒙活動

1) 秩父市に「がん検診の受診率向上」の専門部署を作るか、 保健センターの職員の増強等を図ること

2) 秩父市立病院に「がん対策および啓蒙」の専門部署を設置 すること

3) 秩父市の広報による啓蒙

4) ちちぶエフエムラジオによる広報

5) SNSによる広報

6) 市民レベルの啓蒙

7) 市役所の職員の啓蒙

8) 議員の啓蒙

9) 医療者の啓蒙

10) がん患者およびその家族のへの啓蒙

11) 即時、秩父市の事業としての「がん検診」の予算の試算を 行うこと

12) 対策型がん検診以外のがん検診(人間ドック等の任意 検診・職場検診)の推奨と啓蒙

13) 子宮頸がん対策としての、ヒトパピローマウイルス感染 を防ぐワクチン接種の推奨と啓蒙

14) 専門医師・保健師による、乳がんの自己検診(触診)を 習慣づけるよう啓蒙・指導を行うこと

15) 専門家(医師・保健師等)による講演活動を頻回に行う こと

16) がん罹患者・経験者・抗がん剤治療経験者、そのご家族等 の体験講演を行うこと

 

3, 将来に向けて

1) 中学生を対象のヘリコバクターピロリ菌検査の実施

2) 必ず、次年度に、市秩父の「がん検診の予算」を増額する こと

3) 肺がん検診は胸部CT検査とすること

4) 便潜血検査は簡便性を生かし、毎年1回40歳以上の市民 全員に行うよう努力すること

5) 定期的にがん専門医と意見交換をすること

6) 取り組み結果の数値をすべて公表し、秩父地域定住自立圏 構想に取り入れ、秩父地域の4町を先導するとともに、 全国の自治体にがん検診のモデル事業として普及すること

 

これらの取り組みにより、長期的に医療費の削減が図られることで、実現性も担保されるとともに、市民が「がん」という病を恐れることなく、安心して活き活きとした日常が送れることが見込まれる。

以上、本提言に賛同頂いた方々の名簿をそえて提出いたします。

 

医療法人花仁会 秩父病院 理事長 花輪 峰夫

 

 

賛同者は230名を超え、2023年3月10日に、秩父市長・市議会議長様への提言を行いました。前向きの方向に進んでいると聞いております。

賛同者は日々増え続けております。

今後も啓蒙活動を続ける所存です。仮称『地域のがん死撲滅を目指す会』を2023 年5月に創設し、不肖花輪が代表とならせて頂きました。

 

付きましては、ご理解ご賛同 頂き、支障のない場合は、メールアドレスを、お名前を添えて以下のメールアドレス、またはメッセンジャーにお教え頂ければ幸いであります。今後のこの活動の進捗状況の連絡用として使わさせて頂きたいと考えております。是非とも宜しくお願い申し上げます。

 

秩父病院総務 soumu@chichibu-med.jp

2023年7月吉日

 

 

先日、テレビで宣伝している、ジャパネットのクルーズ、日本一周に行って来ました。

豪華、煌びやかなデカい船でした。殆どが後期高齢者⁉️

私にとって一番の収穫は、アスレチックを完遂出来た事でした(笑笑)

 


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プロフィール
秩父病院理事長 花輪 峰夫

秩父病院理事長 花輪 峰夫

人と人との触れ合い医療を実践し、患者さんから信頼され、スタッフが気概を持って、地域に貢献できる病院を目指します。

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