当院では医事課・総務課を総称して事務部としております。この部門の職員数は総勢25名が属しています。 近年、病院事務職の仕事は大きく変わりました。以前は、医師の診察や検査・薬など紙カルテに記入、そろばん又は計算機を使って金額を算出し窓口で一部負担金を徴収していました。 その後レセプトコンピュータの出現により診療内容を入力することで負担金が自動的に算出されるようになりました。 そして現在、電子カルテがしゅりゅうとなりつつあり、更には医事のコンピュータと結びつき、電子カルテから会計情報が送られてくるようになりました。 以前と比べ簡素化される点も多々ありますが、その反面コンピユータに関する知識が非常に重要となっています。
当院では平成23年、病院の移転と同時に電子カルテ・オーダーリングシステム(医師が電子カルテ上で検査・投薬・処置等を依頼できる機能)、 PACS(診たい時に瞬時に画像情報が取り出せ、過去と現在の比較が瞬時に可能な機能)が導入されました。 電子カルテは診察や会計の待ち時間の短織を始め、過去の診療情報をその場で呼び出すことができます。 更には、緊急を要する際に検査結果や病態を院内何処からでも確認することが可能です。 電子カルテは便利なシステムである反面、その管理には厳格な規定が定められています。 特に情報の・真正性(入力した情報が書き換えられない事、消去できない事、混同されない事、改ざんできない事、作成者の責任の所在が明らかである事)、
見読性(必要に応じ肉眼で見読可能なこと、直ちに書類に表示可能なこと)、 保存性(法令に定める保存期間は勿論の事、復元可能な状態で保存されている事)については高度な管理が求められています。 これらの事から、システムに対しての知識を始め技術的対応能力、応用力を持ち合わせた人材の育成が必要となります。 患者さんの為になる電子カルテ運用は勿論のこと、医師を始め番護師、コ・メディカル、事務職の負担軽減をも、 もたらすシステムの構築が大切であると共に高い機密保持を目的に厳格な管理と運営が必要となります。
昨今、事務職に求められる能力も様変わりしてきました。 以前は医療事務の資格を持つた人材を病院は求めていましたが、今は情報管理を行うための知識とそれを証明する資格が求められています。 更には日々高度化するIT技術に対応可能な知識と技術を持ち合わせ、尚且つ病院運営が考えられる人材を求めています。 時代と共に求める人材は変わりますが、「患者さんの目線に立ち、暖かな気持ちで接する事が出来る」ことは今も変わりません。
電子カルテの導入は診療情報の一元管理が必要です。 この為、診療情報管理室を設置し専従の診療情報管理士を配置しています。 又、患者さんの様々な相談事に対応すると共に、大学や地域の介護施設や医療機関との連携を図ることを目的に、 医療連携室を設け、専従の社会福祉士が対応しています。 更には、多忙を極める医師、着護師の業務の負担の軽減の為、メディカル・クラーク(医師事務作業補助)職員を配置しております。 職員は個々の能力に応じ、各部門で各々が活躍しています。単に事務員ではなく、病院という組織の中で多様な活躍ができる人材が求められています。