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院長ブログ

「2013年5月」の記事一覧

当院に咲く花々

この時期、当院では色々な花が咲いています。もう咲き終わってしまったものもありますが、これから咲くのもまだまだあります。

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総合医についての私見

総合医についての私の思うところは秩父病院だより2012年秋N038号に書いた。私の視点は、地域医療の現場から「地域に求められるお医者さん」を想定した結果、総合医に至った訳である。

最近の情報によると、厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長:高久史麿・日本医学会会長)の第15回会議が1月18日に開催され、2013年度に専門医の認定等を行う第三者機関を設立し、新たな専門医制度は2017年度から開始するスケジュールが示され、この中で、基本領域専門医に『総合診療専門医』(仮称)が加えられるとのこととなった。現在、日本専門医制評価・認定機構の中で、内科、外科、小児科、救急医学、病院総合診療医、プライマリ・ケア連学会と日本医師会が一緒になったワーキンググループがプログラムを検討中とのことである。

 今までも、大学等に総合診療科はあったが、スタッフは各科の専門領域から集められた専門医で構成され、その役割は各専門科の集まりである大学病院等のシステムの中での、初期医療やトリアージの機能、あるいは複数の専門科にまたがる患者や境界領域の患者を、科として診ることがその役割であったように推察する。この中に個人の総合的能力がその専門性という概念は希薄なように思われる。あくまで組織のなかでの潤滑油的、コーディネーターの役割であると言えるのではなかろうか。そんな中にあって、私には一つの疑問があった。それは、「従来の総合診療科に入局した若い医師はどのような専門医の資格を習得できるのであろうか」ということである。今回の『総合診療科専門医』が認知されればその懸念はなくなることになる。このことは、初めて総合診療科のアイデンティティーが確立されることを意味する。

 さて、総合医という専門医が必要となった背景を考えてみる。一つには極端な専門医重視による弊害が再認識された結果であることは間違いない。当然、新臨床研修医制度もその反省から生まれたものと認識している。

さらに、最近の国の施策を散見すると、その根拠がはっきりと見えてくる。文部科学省、厚生労働省の施策に『地域の医師確保対策2012』というのがある。この概略を紹介したい。基本的な考え方として「地域医療の確保のためには、文科省、厚労省の密接な連携の下、医師養成の現状や高齢化社会の社会構造の変化を踏まえた取組が必要。このため、医師のキャリア形成という視点に基づき、医師の偏在解消の取組、医師が活躍し続けられる環境整備及び医療需要の変化に対応した人材育成を行うとともに、医学部定員の増を行う・・・」

 具体的には

卒後地域で活躍できるキャリア形成支援 、超高齢者社会への対応として、複数疾患を抱える患者への対応、要介護者への対応、生活を支援する視点が必要 と述べ、○地域枠等による医学部定員の増 ○地域間、診療科間の偏在緩和 ○総合診療やチーム医療、在宅医療に対する教育の充実 ○総合的な診療能力を有する医師の養成 ○地域医療への貢献と医師としてのキャリア形成の両立 (若手医師が地域医療に従事しつつ、専門医等を取得できるように考慮した魅力ある専門プログラムの構築) ○地域医療を担う意欲と能力を持った医師の養成と確保等を上げている。これらを総合的に考察すると、国は地域枠で育成された医師の卒後の専門科に総合診療専門医を据えているとも考えられる。私はそのことは決して悪い施策とは思わない。

 これらは正に『総合医』の必要性の根拠であり、時代の流れの中の必然の結果でもある。

 初めて、私の考えと厚労省の考えが一致したようで嬉しい限りである。

 一つだけ注文がある。総合医はそれでも得意分野を一つ以上持ち、同時にその学会の専門資格を取得すべきであると考える。それは人間の背骨のようなものであり、総合医という専門医として、自他ともに認める自信に繋がると考える。総合医は単科の専門医の上を行くものでなければならないと願うのである。

 昨今のアベノミクスにおける今後の医療政策も、高度先進医療の充実、輸出と並行して国民の安心安全確保の為、地域医療の重視という方向性を強化して行くことを願っている。


院内図書室に昔の器械を置きました

院内図書室に、昔の器械と点滴を置きました。

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これは昔の点滴。

今はゴミの軽減で、ソフトバックといって柔らかいものですが、昔はガラス瓶でした。

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プロフィール
秩父病院院長 花輪 峰夫

秩父病院院長 花輪 峰夫

人と人との触れ合い医療を実践し、患者さんから信頼され、スタッフが気概を持って、地域に貢献できる病院を目指します。

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